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【CDレビュー】2014年5月発売分

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  • 2014.05.28 神聖かまってちゃん 「ロボットノ夜」 ダウンロード購入
    1. ロボットノ夜 [作詞・作曲:の子 / 編曲:神聖かまってちゃん]
    3ヶ月連続シングルリリースの第2弾として唯一、配信限定として販売されたシングル。原曲(ボーカル「の子」の宅録デモ音源)は2年前に発表されており、待望のバンドバージョン化。これは完全にグレードアップしています。「黒いたまご」や「夜空の虫とどこまでも」あたりの流れでライブで披露されたら確実にトリップできそうなくらいの世界観です。あえてフェードアウトせずに終わらせたのもグッド。

    ★★★★★★★★☆ 8.5

    2. 源氏蛍 [作詞・作曲:の子 / 編曲:神聖かまってちゃん]
    昨年「の子」が宅録デモ音源を発表した楽曲のバンドバージョン。といっても原曲がDTMで制作されたものだったので、打ち込み音が多用されたものになっています。一部のファンからは人気が高いようですが、個人的にはそこまで…といったところ。幻想的な雰囲気の曲だとは思いますが、それ以上でもそれ以下でもないかなと「社会じゃダメでした」というフレーズが痛々しいくらいに胸に響きます。
    ★★★★★★☆ 6.5

    3. まぼろし大好きっ! [作詞・作曲:の子 / 編曲:神聖かまってちゃん]
    神聖かまってちゃん前身バンド「びばるげばる書店」での楽曲をまさかのバンドレコーディング。「の子」名義で宅録デモ音源は2年前に発表されていました。「の子」の曲にしては珍しく歌詞に英語が登場してきます。ダウナーなボーカルと雰囲気が印象的なサイケデリックなナンバー。雰囲気的には「聖マリア記念病院」を彷彿とさせるような楽曲ですね。電子音にまみれたラストがカッコいい。
    ★★★★★★★ 7.0

    4. 建物んちの君 [作詞・作曲:の子 / 編曲:神聖かまってちゃん]
    そして間髪入れずに始まる少し間の抜けたようなパーカッションとギターの音のイントロが印象的な何とも形容しがたいナンバーに。1年前に宅録デモ音源が公開されたナンバーのバンドバージョン。これは好き嫌いが分かれそうな楽曲。中盤の「oh yeah!!」のシャウトからの狂気に満ち溢れた展開、そして一旦ブレイクダウンし、そこからまた一気に爆発し、「何もいらないいらないいらないいらない…君以外」と連呼するフレーズに。これを素人のお遊びと捉えるか天才のなせる技と捉えるかは聴く人次第だと思う。
    ★★★★★★★☆ 7.5
    ★★★★★★★ 7.0


  • 2014.05.14 でんぱ組.incDear☆Stageへようこそ♡ ~武道館LIVE記念限定盤~」 購入
    1. Dear☆Stageへようこそ♡ [作詞/作曲/編曲:清竜人]
    7分を超えるミュージカル風の大作。2分超のイントロダクションから始まるのだが、その部分がストーリー仕立てになっており、「しがないサラリーマン」の「田中(仮)」という主人公の男性がひょんなことから「でんぱ組.inc」結成の地となったライブバー「Dear☆Stage」に足を運んで…といった所から曲が始まる。でんぱ組.incには「W.W.D」「W.W.D II」などといったメンバー自身のドキュメンタリーソングはあったものの、こうしたファン目線の楽曲はこれが初めてではないだろうか。あくまでも楽曲中の主人公は「田中(仮)」ででんぱ組.incとの掛け合いやセリフもすべて歌詞として表記されている。これをどう受け取るかはファン次第だと思われる。少なくとも自分は初めて聴いたときは楽曲の解釈の仕方は人それぞれであって、勝手な設定で押し付けられても…といった感想を抱いたものだが、武道館ライブでの一人ひとりが「田中(仮)」を演じる振り付けを見てその感想は一変した。これはでんぱ組.incがそれまでの辛い過去を乗り越えた上で「地球上に君が笑える場所がきっとあるのさ」(歌詞より引用)とファンに語りかける楽曲なのだ。極論として、いわば「W.W.D」シリーズが鬱の一面とすれば、これは躁の一面なのかもしれない。でんぱ組.incの6人は個人的に躁鬱の激しい女の子たちだと思っている。曲によっては「W.W.D」シリーズのような「マイナスからのスタート」を歌うこともあれば、この曲のようにファンを励ましてくれるようなものもある。この曲は武道館という大きなステージでのライブを達成したでんぱ組.incからのエールソングなのである。そう考えるとこの曲の「田中(仮)」に感情移入させながら聴いてみるのもいいかもしれないと思った。
    ★★★★★★★★☆ 8.5

    2. まもなく、でんぱ組.incが離陸致します♡ [作詞/作曲:清竜人 / 編曲:MOSAIC.WAV]
    こちらも清竜人が作詞・作曲を担当した楽曲だが、編曲は電波ソング界では有名らしいMOSAIC.WAVが担当している。絵に描いたような電波ソング風のチップチューン清竜人は前作「サクラあっぱれーしょん」(夢眠ねむ盤)に収録されている夢眠ねむのソロ曲「あのね…実はわたし、夢眠ねむなんだ…♡」も制作しているが、「Dear☆Stageへようこそ♡」もこの曲も歌詞に「♡」が多様されている。とことん「萌え」要素を盛り込みたいのか。曲中で何度も繰り返される「SOS SOS SOS SOS」のリフレインが耳に残る。メロディアスなAメロからでんぱ組お得意の早口パートが印象的なBメロまでは良いものの、サビがいまいち耳に残りにくいかなと思った。ちなみにこの曲は武道館ライブの終演後SEとして使用されたらしい。「サクラあっぱれーしょん」でライブを締めくくった後にこのタイトルの楽曲が流れると今後のでんぱ組に否応にも期待せざるをえなくなる。
    ★★★★★★★☆ 7.5

    Dear☆Stageへようこそ~武道館LIVE記念限定盤~★★★★★★★★ 8.0