ryo*k901

by ® / since 2009.10.17

アーバンギャルド「平成死亡遊戯」曲中のインタビュー部分を書き起こしてみた

アーバンギャルドが12月9日に7枚目となるフルアルバム『昭和九十年』をリリースしました。

戦時下にあるパラレルな2015年を舞台に据えたストーリーを描くコンセプトアルバム。

www.cinra.ne

女の子がガスマスクを着けたジャケットからも見て取れるように、とにかく全体的に政治色の強いアルバムになってるんですが、その中でも特に異彩を放っているのが10曲目の「平成死亡遊戯」。

本楽曲は、松永天馬(Vo)が90年代のとあるネットアイドルをモデルに作詞し、当時の世相と現代を交錯させた作品だという。音源にはプロインタビュアーの吉田豪が、あの(ゆるめるモ!)、伊藤麻希(LinQ)、はのはなよ、白石さくらといった現代の悩めるアイドルにインタビューを実施した際の音声をコラージュしたものが使用されている。

ミュージックビデオはターボ向後が監督を務め、90年代当時のビデオカメラ機材を使用して渋谷周辺でゲリラ撮影された。黒宮れい、矢川葵(Maison book girl)、羊戸ひなの(少女閣下のインターナショナル)が出演し、黒宮がケチャップで手首を染めたり、矢川が泣きながらカラオケで横たわったりなど、暗示的なシーンで構成された作品に仕上がった。 

www.barks.jp


アーバンギャルド - 平成死亡遊戯 URBANGARDE - HEISEI SHIBOU YUGI
(※リスカ痕が映るシーンがあるので苦手な方は閲覧注意)

「プロインタビュアーの吉田豪が、あの(ゆるめるモ!)、伊藤麻希(LinQ)、はのはなよ、白石さくらといった現代の悩めるアイドルにインタビューを実施した際の音声」をここで書き起こしてみることにします。この4人のアイドルについて自分は詳しくないのでどの発言が誰のものなのかまでは分かりません。

「こう、何十年もいた同じ場所にいても孤独感、が常にある、ので。居場所は自分で作りたい。」

「まだ何年も前の自分の…心、のまま、だから…」
「そうですよね。相手にされねえや。」
「まあ、一応、頑張って…はい。」
「それは多分みんなにとって普通の、ことだと思うんだけど、私にとっては全然それって普通のことじゃなくて。」
「我慢して、我慢した末…みたいな、タイプですね。考えたら負けみたいな。」

「寝て、アニメ見て、ツイッターいじって…あと頭を整理したい時、血を見ると安心するから、血をボケーっと見ながら考え事するのがすごい好きなんですよ。生きれるように頑張ります…ほんとに。」
「まあ、死んじゃえば別にいいじゃないですか。もう終わりじゃないですか。だから、もう毎日ほんとに嫌になったら「もう明日死ねばいいんだ」っていうような気持ちで…うん、生きてますね。」
「じゃあ、やっぱり世の中は健全な人だけで回るようにできてるんだね。」
「まあ、でもやっぱり考えてても仕方ないかなって思うようになって。もうそろそろしたらアイドルブームって終わるじゃないですか。」
「綺麗な世界を生きてないし、孤独感とか、あるし。やっぱ嫌な時は全力で逃げます。」

現在、アーバンギャルドの公式Twitterはファンによる楽曲の考察ツイートを続々とRTしていますが、それを読んでいると「なるほど」と思うものが結構あって面白いですね。

ちなみにこの曲のモデルとされている「90年代のとあるネットアイドル」は「南条あや」という人物らしいです。興味のある方は調べてみてください。

松永天馬がどういう思いでこの曲(歌詞)を制作し、アイドルのインタビューを曲中に収録し、『昭和九十年』というアルバムに収録したのか、そして「平成死亡遊戯」というタイトルの意味も含めて色々と気になる一曲ですね…。

アーバンギャルドって面白いバンドだなあと思いました(小並感)